長野県諏訪市出身・在住の宮坂俊士さん(86歳)の人生初の展覧会です。若いころから身近にある素材で、趣味で、さまざまな作品制作をされてきました。宮坂さんの作品の特徴はどんどんサイズを小さくしていくこと。今では、小指の先ほどの大きさの木彫の鳥や1円玉に乗る小さな小さな折り紙作品などを制作しています。
宮坂俊士
1932(昭和7)年4月 長野県諏訪市生まれ。50歳 独学でバードカービングを始める。70歳頃よりミニチュアバードカービングとなっていく。このほか、趣味で始めた折り紙作品も多数。2003年、日本折紙協会の日本折紙コンテスト準グランプリ(出品作:「動物村の遊園地」)。86歳の今、5人の孫と3人のひ孫から元気をもらう日々。好きな食べ物は、タレかけご飯。
宮坂俊士さんより
幼い頃から手先を使うのが得意で、孫や子とはよく工作をして遊びました。例えば、水蒸気エンジンを載せた船を諏訪湖に浮かべたり、手作りした飛行機を霧ケ峰で飛ばしたり。いつしか小鳥の可愛さに惹かれるようになり、バードウォッチングが趣味に。野鳥彫刻「バードカービング」とは、鳥の飼育に熱中する中で出会いました。生きた鳥を使うはく製と違って命を奪わないことに魅力を感じ、自己流で制作を始めました。木材片を彫刻刀で掘り出し、野鳥図鑑を参考に顔彩絵の具で色付け。生き生きとしたまなざしを再現するために、丸く加工した眼を差し込んで仕上げます。これまでに手掛けた作品の数は100点余に上ります。鳥に限らず、制作した物を少しずつ、限界まで小さくするのが好きです。野鳥の彫刻も小さくしてみたら、思いのほか可愛くできました。それが、私の「ミニチュアバードカービング」の始まりです。小さい物でも本物そっくりを心掛けました。自然の中の姿を想像しながら、ゆっくり観賞ください。